マジケ2024冬【いっせい。】『Our Favorite Things』のレビューです。
若手マジシャン3人によるオムニバス作品集で、合計6つの作品が解説されています。
作者に沿ってレビューしていきます。
・Reiさん
「スキンシップカードあて」「鼻吸いカード」の2作品です。
なんと言うか、とても演者を選ぶ作品だと思いました。
作者の言葉の選び方や、ちょいちょい混じる誤字の感じから、きっとこれらの手順が本領を発揮するような愛されキャラなのだろうなと感じます。
コメントのこだわりポイントからも、お客さんに楽しんで欲しいという気持ちがとても伝わりました。
・HISAさん
「Starting Bell」の1作品です。
実は先に実演を見たことがあって、きっとあのあたりを参考にしたのだろうなあと予想していました。
予想は当たっていたのですが、削るところは削り、複雑にすべきところも妥協せずに練り上げた、予想以上に考えられた構成で素晴らしかったです。
もっと改良するみたいなので、今後の展開も楽しみです。
・いっせい。さん
「第六感」「警察と泥棒」「ちいさなせかい」の3作品です。
ストーリー仕立ての楽しい世界観に乗せた手順で、面白いです。
「警察と泥棒」は最初、そのオチはどうなの!?と思ったのですが、参考にした映画のタイトルを見て、なるほどと思いました。そういう雰囲気で演じるのですね。
「第六感」と「ちいさなせかい」は、展開を工夫して退屈にならないよう考えられているなと感じました。
特に「ちいさなせかい」の解説について、こういったうまいことやる手法はLie Speller のプロットの初期から見られると思うのですが、それを日本語で分かりやすく、しかも楽しく説明しているので、読んでいてウキウキしてきますね。
これは一読の価値ありだと思います。
全体として、みなさんが悩みながら考えて実践してきた、大切な作品であることがとても伝わりました。
参考にした作品や原案についてもできる限りまとめられていて、非常にありがたいです。
今後の活躍にも期待しています。
マジックマーケットの期間中、オンラインのショップページで買うことができます。
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