2013年6月28日金曜日

聴覚障害者マジシャンとの出会い


僕が盲学校マジックに興味を持ったきっかけである、聴覚障害者マジシャンとの出会いについてお話しします。





JCMAチャレンジャーズライブにて




5年前ぐらいになるでしょうか。その頃私はJCMA(日本クロースアップマジシャンズ協会)のチャレンジャーズライブに出場させて頂きました。そのコンテストではちょっと変わったアクトを演じさせていただき有難いことに審査員評価の3位、ピープルズチョイスアワード(観客投票)の3位を頂きました。
現在活躍されている若手マジシャンさんとも出会いがあり、それはそれで思い出深いものとなりました。
写真は、当時のアクトを後々に再演したときの写真です。




聴覚障害者マジシャンとの出会い



その会場で、NOBUさんというマジシャンの演技を拝見しました。


デフマジシャンNOBUさん公式HPより


NOBUさんは聴覚障害者のマジシャンで、ダンシングケーンを演じられていました。聴覚障害を持ったマジシャンが活躍されていることに、僕は驚愕しました。
NOBUさんは今でも、Deaf Magicianとして活躍されています。(公式HPはこちら

そしてその時、ふと、本当にふと、思ったのです。 聴覚障害を持ったマジシャンが居るなら、視覚障害(全盲)を持ったマジシャンはどうだろうか?


視覚障害者マジシャンの可能性



少し考えてみれば、ほぼ確実に居ないことは明らかでした。というのも、僕達が手品をやってみたいと思ったきっかけとなる、初めて手品を見て、すげぇー!とか、不思議!!とか思った、経験、それが無いんです。
たぶん、視覚障害者が手品の手順と現象を理解したり、触覚を頼りに練習することは、理屈から言えば充分可能なはずです。でも、そこまでやりたいとは思えないんだと思います。そこまでのインパクトを、手品から受けていないんだと思います。もしくは、ちょっとやりたいなと思っても、自分には無理かな……と思ってしまうのかもしれません。

そう考えると、視覚障害者のマジシャンが生まれるためには、まず視覚障害者向けのマジックショーをやることが必要なんじゃないか、と思えてきました。そこで衝撃を受けて、すげぇー!不思議!!と思ってくれた人の中で、1人でも、マジックをぜひやってみたいと思う方が出てきたら、それが、全盲のマジシャンが生まれる第一歩になるんだと思いました。そんな感じで、全盲のマジシャンが世に出てきたら、なんだかちょっとイイな、というのが私が盲学校でマジックショーをしようと思ったきっかけです。

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