マジックマーケット2021冬にて頒布された【でいしゅう屋】ブース「How to Handle Micro Stripper Deck」のレビューです。
以前にオーダーメイドのクロースアップパッド作成で一躍有名人となったShota さんですが、そんなShota さんによって作成された特別なストリッパーデック「Micro Stripper Deck」を使った技法の冊子(PDF)です。
私はストリッパーデックに関して
・使い方が分からない
・なぜ使うのかが分からない
・使う利点が全く無いと思っている
というレベルで何ひとつ良い点を見出せていなかったのですが、マジシャンにとっておなじみの古典的トリックデックのひとつに数えられているのですから、何か少しでもストリッパーデックの良さを知っておきたいとは思っていました。
ストリッパーデックに関する現代的な専門書と言えばRyan Plunkett & Michael Feldman の「A New Angle」が思い浮かびます。
これを読んでいれば何か変わっていたのかも知れませんが、上記のレベルでストリッパーデックそのものに懐疑的な私としては、わざわざ洋書を読んでまで知りたいか?と思って読んでいませんでした。
そんな中、今回のマジケでギャンブリングスライトに詳しく(ストリッパーデックは古くはギャンブリングの方面で使われていました)、「A New Angle」などの専門書もよく研究されていて、作成する道具のクオリティも保証されているShota さんが教本を出すということで、今こそストリッパーデックについての考えを改めるべきタイミングでは?と考えて読ませていただきました。日本語だし、安いし。
結論として、現代的なストリッパーデックの基礎として、いの一番に読むべき冊子だと思いました。
特に、解説されている「ジョグストリップ-テーブルシャッフル」については、これなくしてストリッパーデックは扱えないと言って良いほど有用で、いろんな場面で活躍する技法だと思います。と言うか、ストリッパーデックを使いこなすならもうこれだけで充分です。
安いストリッパーデックで解説されるような、カードをスッポンしてハイこれでトップに来ましたみたいな小便臭い使い方は、この冊子には全然ないです。そういう風にストリッパーデックをスポスポやって喜んでるような手品が嫌いなのですが、この冊子は全然違います。
ちゃんと勉強していれば、こういう使い方に目を向けられていたのだろうか……と、反省してしまいます。
ストリッパーデックの"普通"の使い方が全部これになって欲しいと思えるほど、素晴らしく基礎的で、そして広がりのある冊子だと思いました。
残念ながら「Micro Stripper Deck」は完売してしまいましたが、冊子はデジタルコンテンツで在庫が無限なので、買えるうちに買っておくのをオススメします。
特に私のような、ストリッパーデックに興味が無い人にこそ読んで欲しいです。
技法は「Micro Stripper Deck」でなく普通のストリッパーデックでも使えますし、何ならレギュラーデックや他のギミックカードにも応用が利きます。
12/31までこちらで買えます。
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